2018年1月21日(日)

教育哲学実践者、ローリス・マラグッツィを再考する 

‐今ここにある子どもたちの100の言葉が我々に問いかける未来‐

1960年代にイタリアの地方都市レッジョ・エミリアで生まれたレッジョ・エミリア・アプローチは、1990年に【世界で最も優れた幼児教育】と絶賛されて以来、世界各地でその影響を受けた園が誕生しつつある。レッジョ・エミリア・アプローチは教育アプローチであると同時に、市民が主体となった革命的な社会実践でもあり、それは「我々はどのような未来を育みたいのか」という実直な問いかけと共に、先端的な教育理論に基づいた実践の軌跡でもある。そして、その源泉を知るにあたり重要なのが、思想的牽引者であったローリス・マラグッツィである。

近年関心が高まりつつあるレッジョ・アプローチであるが、その源泉には何があるのか。そして、60年代とは状況を異にする2017年の日本において、はたして我々が学び、共有し、実践すべきことは何であるのだろうか?マラグッツィの思想と実践の糸をたぐるとともに、日本での実践からその「本質」を再考する。

 

【詳細】

時間:13時00分―16時30分(3時間30分)

​場所:イタリア文化会館 アニェッリホール

登壇者:

佐藤学(学習院大学教授、東京大学名誉教授)、秋田喜代美(東京大学教授)、里見実(國學院大學文学部名誉教授)、カンチェーミジュンコ(横浜インターナショナルスクール Early Learning Center 前責任者、JC Academy代表)

主催:NPO法人子ども教育立国プラットフォーム

​後援:イタリア文化会館

​プログラム概要

-里見先生講演 マラグッツィの哲学と社会実践としての意義
-カンチェーミ先生講演 マラグッツィ哲学を実践する 教育現場の視点から レッジョでの特別支援について
-参加者の皆様の対話の場 
-パネルディスカッション 佐藤先生、秋田先生、里見先生、カンチェーミ先生
-まとめ、質疑応答

 

​◇登壇者プロフィール

佐藤学(Manabu Sato)

1951年広島生まれ。学習院大学文学部教授、東京大学名誉教授。教育学博士(東京大学)。日本教育学会前会長。主な著書に『カリキュラムの批評―公共性の再構築へ』(世織書房 1996年)、『教育改革をデザインする』(岩波書店 1999年)、『学びから逃走する子どもたち』(岩波書店 1999年)『学校改革の哲学』(東京大学出版会 2012年)など多数。共著、編集に『子どもたちの想像力を育む―アート教育の思想と実践』(東京大学出版会 2003年)、監修に『驚くべき学びの世界 レッジョ・エミリアの幼児教育』(ワタリウム美術館編 東京カレンダー 2011年)など多数。

 

秋田喜代美(Kiyomi Akita)

東京大学大学院教育学研究科教授、同附属発達保育実践政策学センターセンター長。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(教育学)。東京大学教育学部助手、立教大学文学部助教授を経て現職。専門は教育心理学、保育学、授業研究。国立教育政策研究所評議員。内閣府子ども子育て会議委員。文部科学省中央教育審議会初等中等教育分科会委員、厚生労働省社会保障審議会委員。保育所や幼稚園、小中高等学校という制度的な教育の場での子どもと専門家としての保育者や教師の成長を園内研修や校内研修に関わりながら研究を個なっている。最近の著書としては「保育の心意気」(ひかりのくに2017)「岩波 講座 教育変革への展望 第5巻 学びとカリキュラム」(岩波書店2017) 「育み支え合う 保育リーダーシップ──協働的な学びを生み出すために」(明石書店2017)他多数。

 

里見実(Minoru Satomi)

1936年生。65年‐2007年 國學院大学教員。2007‐10年同非常勤講師。ラテンアメリカ民衆文化運動、セレスタン・フレネ、パウロ・フレイレなど、現代教育思想と学校論・学習論などに関する著述・翻訳多数。著書・訳書に『学校を非学校化する』、『学ぶことを学ぶ』、『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』、セレスタン・フレネ『言語の自然な学び方』(以上、太郎次郎社エディタス)、『ラテンアメリカの新しい伝統』アウグスト・ボアール『被抑圧者の演劇』(以上、晶文社)などがある。

 

カンチェーミ ジュンコ(Junko Cancemi)

教育学博士。レッジョ・エミリア哲学に基づいた教育方針を日本におけるインターナショナルスクールで初めて導入する。横浜インターナショナルスクール Early Learning Center 前責任者。現在、JC Academy(ジェー・シー・アカデミー)において、主に教育機関や一般企業向けのワークショップ、講義、プレゼンテーション、及びコンサルティングサービスなどを通じて、人々が持つ様々なポテンシャルを最大限に引き出す人材育成プログラムやカリキュラムの提案・構築などを行っている。

子どもは

百の言葉をもっている。

けれども、その九十九は奪われる。

(ほかにもいろいろ百、百、百)

学校も文化も

頭と身体を分け

こう教える。

【中略】

つまり、こう教える。

百のものはないと。

子どもは答える。

冗談じゃない。百のものはここにある。

-ローリス・マラグッツィ-(佐藤学 訳)

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